コラム

副住職のご挨拶

伝燈院 赤坂浄苑 副住職 角田賢隆

伝燈院赤坂浄苑副住職

布施について

拝 啓
 秋のお彼岸も過ぎ、日に日に秋を実感しています今日この頃、檀信徒様ならびに当苑契約者におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
当苑は皆様方の温かいご支援・ご指導をいただき至らない点も多々ありながらも順調に維持運営させていただいております。
今回は前回のお話の中にありました「布施」について少し掘り下げて書かせていただきます。

 お布施と聞くと僧侶に支払うお経料というイメージを持たれる方があるかと思いますが、本来の意味合いは読んで字のごとく「布を施す(ほどこす)」という行いが語源となっております。

 仏教の起源であるインドの僧侶は雨風をしのぐ為「サリー」という布をまとって托鉢(たくはつ)を行っており、この布は寄進者から施しを受けた布をつなぎ合わせたものを着用していたとされます。これがもととなりお坊さんがつける「お袈裟」となったとされております。

 この行いから他社に対する施しを「布施」と呼ぶようになりました。
「布施」はお金でも物でも行いでもよいとされており、お寺に対する寄進は大変ありがたいことですが、それだけが「布施」ではなく、被災地への募金やボランティア活動なども布施の一つとして大変功徳のある行いといえるでしょう。

 そこで重要なのは行いに対して見返りを求めてはいけないということです。仏教では陰徳(人知れず良い行いをする)を積むことに一番の「功徳(くどく)」があるとされております。
「功徳」とは他社の為に行う施しであり、またそれが周り巡って更に良いものとなって自分に戻ってくるという教えです。
曹洞宗の開祖である道元禅師は著書「正法眼蔵(しょうほうげんぞう)」95巻「四摂法(ししょうほう)」の巻で「愛語(あいご)」という言葉を使っておられます。文字通り「愛のある言葉」でございます。
その中の一節に「愛語よく廻天(かいてん)の力あることを学すべきなり」とあり、意味としては「愛のある思いやりの言葉は天と地をひっくり返す(世の中を動かす)ほどの力がある」というものでございます。

 日本の上空を他国のミサイルが飛び交い、至る所でテロ活動が起きる大変混沌とした世の中となっておりますが、結局のところ人にやさしくされるとうれしい、ほめられると幸せという人間の本質は変わらないと思っております。
 人は縁りて生きており一人では生きていけない生き物でございます。この仏縁をきっかけとしていただき「布施」の実践として今一番近くにいる方に優しい言葉をかけてみてはいかがでしょうか。

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